凡人が大成するには如何な心構えが大切であるかを学ぶにはうってつけの本。
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この本は、3月にマインドマップのセミナーを受講した際に、同じ班となった方から紹介された本です。ふと出張時の昼食時間に本屋に入ると目に付いたので思い出し買ってみました。
何より印象的だったのは、あとがきとなる岡本史郎氏による解説。
(最近流行の)成功物語には根本的な欠点がある。それは、彼らの生き様は「特殊解」だということだ。世の中には、「一般解」と特殊解」がある。「一般解」は世間一般に通用する。そして、「特殊解」は、応用問題の回答として優れている。しかし、「特殊解」は万人に当てはまるということはない。 ~中略~
本多静六が語る「一般解」を聞いて、「これは目から鱗だ」と言う人はいないはずだ。そう、誰もがわかっている、誰もが知っているごく当たり前のことしか本多静六は語っていない。しかし、だからこそ、これが痛烈なパンチなのだ。 ~再度略~
世の中には誰もが勝てる勝負がある。しかし、ほとんどの人はそういう勝負には参加をしない。本多静六という人が人生で行った勝負は、その「誰もが勝てるが、ほとんどの人がしない勝負」だった。
世の中には、「知識だけの人」が多い。(グサッ)この本は、きっと「知識だけの人」を見破るリトマス試験紙なのだ。
先制パンチをくらった。
本書は財テクやビジネスをうたった書かと思い読み進めていたのだが少し違ったようだ。この本の主旨は凡人が豊かな生活を送るための生き方哲学書だ。本書は昭和25年に著されたものであるが、そこには今流行の自己啓発書の諸処の大事な部分が網羅されていることを感じる。
しかも、最近の自己啓発書では省かれている部分、つまり「特殊解」以前の「一般解」が書かれている。主なものは、
- まずは貧乏を手に入れる
- 勤倹貯蓄とそれを押し通す意志の力が大切
- 家計簿の勧め
- 財産は子孫の幸福のために残すな。子どもには貧乏をさせろ。
- 財産が2倍になっても幸せは2倍にはならない
- 上向きなのか下向きなのかその方向こそが幸せの基準である
- 儲けようと思えば儲けさせろ
- 失敗は社会大学の必須科目
といったところ。しかし、解説にもあり、もちろん本文にも多く述べてあったが、「知っているとやっている」の違いをこの本では強く強調されていた。今よりかっこいい自分を目指すならやはり「やっている」を目指すべきだな。