「ごみ袋に名前を書く」 権利どころではないのだ。

投稿者: | 2008/6/28 土曜日

まずは以下の写真を見て欲しい。
img_6956.jpg

ごみ袋には必ず名前を書いてください。名前のないごみ袋は持ち込みを禁止します。

何を隠そう私が作ったシートである。地域の会長に頼まれて作成したのだが、私の住む地域のルールでは、前述のとおりごみ袋に世帯主もしくは世帯の番号を記入することとなっている。

なぜこの個人の権利やプライバシーにうるさいご時世にこのようなルールが設けられているか、おおよその皆さんは既にご推察のことでしょうが、一応説明しますと、

  1. 地域のゴミ出しのマナーが非常に悪く、町で設けられたゴミ搬入ルールが守られなかったものが搬出されず蓄積し、集積所にゴミが滞留する状況となった。
  2. だが、そのマナーの悪い人が誰なのかわからない。
  3. 地域の役員が集積所の管理をしているため、滞留したゴミの分別や処分をしなくてはならない状況があった。
  4. 地域の問題は地域で解決とごみ袋記名のルールを地域会合で提案し決定。
  5. すると少しの間は問題はなくなったが、時間とともにまた悪くなってきた。もちろん滞留するゴミの多くは無記名のもの。
  6. 今考えつくことといったら最周知すること。

といった具合である。

ちなみに私も過去にはこのごみ集積所の役割を担当していたが同様にマナーが悪く大分泣かされた。人の家のごみを始末する面倒や気持ち悪さはもう最悪。でもどんどん悪化するものだから、考えついた策が「ごみ出しマナー徹底月間を年に2月設けて、集積所の解放時間を管理する。」というもの。

実際にやってみたら、早起きしてごみ集積所まで週に3回行かなくてはならないので、苦労はやはりそれなりにある。苦労というよりは面倒であったがなんとかやり抜いた。(ごみ集積後の施錠は町の収集車の方に依頼したので苦労はなかった)しかし、その期間はごみ問題はかなり改善した。たとえゴミが残っていてもちゃんと記名しているのである。引き取ってもらうよう記名主に連絡して話をすると、ちょっとした勘違いや悪意の無いうっかりといった理由ばかりで誰にでもおこるようなミスによるものばかり。

つまりは、ごみ出しルールが守れない人はごみ出し時間のルールも守れないということで、個人の倫理観や責任感に原因があったというわけではないだろうか。また、先ほどこのシートを依頼された地域会長さんと話をすると、どうやら最近夜間にマナーの悪いゴミがまとまって捨てられていたのだという。犯罪の発生率は夜が多いというのと同様にやはり人の目を気にはしているようだ。当たり前か。

ごみ問題にしてもどんな問題にしても、その問題を解決するためには何らかの行動をとらねばならないのだが、”起こすのは個人”、”解決は地域”と入り口と出口ではそのかかる労力が大きく変化してしまう。やはり、入り口時点を見直し、問題を発生させない仕組みづくりが必要である事を再認識した。

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