授業参観に行き、未来という想像の世界の変化について考えさせられた。

投稿者: | 2008/12/20 土曜日

小学校の授業参観に行くのは、これで3度目だな。先日、いぶきの授業参観に行ってきた。

いぶきは2年生で、今はかけ算の練習中。もう、九の段も合格したそうで、頼むと一の段から順に教えてくれる。これからは我が家独自にインド式かけ算を真似て十九の段まで教えてみようか。

ところで、参観日。授業内容はというと”スキルアップを目的とした授業”だった。「なんだ?それ。」という感じで少しびっくり。私の子どものころにそんな授業は無かったぞ。

”スキルアップを目的とした授業”とは、いったいどんな授業だったかというと、設問の回答をグループによるワークショップで求め、ロールプレイングにより回答を説明するというものだった。小学校の授業なのにカタカナ言葉をふんだんに使ってしまわなければ、うまく表現ができない。教育の現場も日々変わってきていることを知る。

設問
みんなでドッチボールをしています。A君にボールがあたったけれど、A君は「あたってない」と言って外やに出ようとしません。みんなはこんな時どうする?。

大人が聞いてもなかなか悩ましい設問である。頭の中にドッチボールのシーンが浮かぶが、大人だからであろうか、良い回答が簡単には出てこない。私だったら「もういいよ。中に居たければ居れば。」というかも。でも、実際の場面ではこんなにゆっくり考える時間なんて無く、直ぐに回答を導き出し、行動しなければならない。ワークショップなんて悠長なことを言っている場面ではない。おっと、失礼、設問のような場面に出くわした時に、直ぐに記憶のデータベースから引っぱり出してきて、有効な意見をすぐ言えるようにするのがこの授業の効果だった。

各グループの回答は次のようにでた。ちなみに改めて書きますが、小学校2年生の回答です。

  1. 「外やに行くのがルールだよ。」
  2. 「外やに行かないと行けないよ。」
  3. 「外やに行かないとみんな困るよ。」
  4. 「外屋に出ないとはじめられないよ(再開できないよ。)」
  5. 「外やに行っても、当てたらまた中に入れるよ。」

子どもってすごいな。みんな違う意見だが、どれも良い。特に5番目の回答はスゴく良い。小さな失敗とチャンス、そして再挑戦というドラマのある回答。何を隠そう我が子のグループの回答である。親として、とてもうれしかった。

授業参観の様子を同僚にも話たのだが、話しながら、ちょっとした気づきがあった。「っていう5つの回答があったんだ。特に5番はちょっと感心したよ。」と話しながら、「ところで、小さい頃にはこんな授業は無かったし、こんな設問設定ははたして良いものなのか?これは授業にするような話題なのかな?」と疑問がでてきた。

私たちの子どもの頃とは当然にして社会的背景が変わり、教育も変わってきたのであろう。このような社会生活上のスキルアップを教えるべき時代なのかもしれない。ただ、教えるべき立場人が、親なのか、教師なのか、あるいは子どもたちの日常からなのか、その視点や役割が変化していることに少しだけ怖さを感じもする。

教育に対しては未来への投資だという認識が私にはあるが、私たちが子どもだった頃の未来と、今の子どもたちの未来とはかなり違った想像物になっていることが授業参観にでて、わかった。

授業参観に行き、未来という想像の世界の変化について考えさせられた。」への1件のフィードバック

  1. kazuman 投稿作成者

    帰宅後、いぶきにあの回答(5の回答)は誰のアイデアか聞いてみた。なんと、いぶきのアイデアだったそうで、改めて感心した。この子は大物になるぞ。

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